ブレンドとの出会いや思い出、わたしだけの楽しみ方、好きなブレンドのことなど、ここでしか読めない内容となっています。
この連載をきっかけに、堀口珈琲のブレンドの魅力がより多くの人に伝わり、暮らしや人生が豊かになりますように。
#3が作る休日の朝 / 店舗事業部 細山 千恵子
いつもより時間を気にせずゆっくり起きて一日をスタートできる休日の朝。 仕事の日は朝食をとらずに家を出ることがほとんどなので、少しだけ張り切って食事を用意します。
と、いってもパンとコーヒーが基本メニューなので特別なものは作りません。 出かける予定のある日は簡単なサラダとトーストで済ませますが、余裕があれば好きな具材でサンドイッチを作ってお気に入りのお皿に盛りつけます。
支度の前、自分にスイッチを入れるためレコードに針を置くのがルーティン。 レコードの内容にもよりますが、LPレコードの片面は20分ほど。 両面聴き終わる前には席について食事をスタートさせたいですね。
透明感と立体感、いろんな表情を魅せる#3
まず取りかかることはコーヒーをいれること。 色々なコーヒーをいれますが、どんなサンドイッチとも相性のよい#3をいれます。 優しい酸味に柔らかな苦み、サンドイッチに寄り添い引き立ててくれるバランスのよいブレンドです。
透明感が出やすいペーパードリップと、より立体感を際立たせるネルドリップ。 普段はペーパーフィルターを使うことがほとんどですが、休日はあえてネルに変えてドリップします。口当たりが柔らかくまろやかなネルドリップの味わいは、より休日感を演出してくれるのではないだろか……そんな思いで使い始めたのがきっかけです。 ネルドリップってコーヒーオイルがじんわり出て深煎りのコーヒーが似合いそうなイメージですが、シティローストのコーヒーもとってもおいしいですよ。
1曲が終盤に差し掛かるくらいの時間で2人分のコーヒーをいれます。 いれたてをひと口味見して残りはサンドイッチと一緒に飲むために取っておくのですが、ついつい手が伸びてのんびりしてしまい自然とカップが空になることもあります。
たまごサンドとコーヒー
次はコーヒーの香りが広がる部屋の中でたまごサンドを作ります。 #3のコーヒーはたまごサンドがぴったりだと思います。
たまごペーストにはほんの少しだけこだわりが。 ゆで卵をたまご切器でスライスし、さらに泡だて器で細かく砕きます。細かくなったたまごにサワークリームとマヨネーズを目分量で加え、塩コショウで味を調えます。 このレシピは私が働く世田谷店のレシピです。シンプルな材料で作るからこそ、ちょっとした工夫で味が断然変わるのです。少し時間がかかるので前日の夜に仕込んでおくこともあります。
ふわふわに仕上げたたまごペーストをたっぷり挟み、お好みで具材を加えホットサンドメーカーで焼き上げます。火にかけて3分ほど経つと心地よいバターの香りが広がります。 コーヒーの香りとも相まってよりお腹が空いてきます。
食卓を彩る器と音楽
充実した休日の朝を送るのにもう一つ大切なことは、テーブルのセッティング。 「おいしそう、いただきます!」と手を合わせられるように、その日の気分で器を選び盛り付けます。
準備をしている間にレコードの針が最後の曲に進み、いつの間にか空回りしています。ひっくり返してB面を聴くか、別のレコードに換えるかは気分次第。
そんなことをしているとコーヒーはどんどん冷めていくのですが、少し冷めたくらいの#3はよりとろっと滑らかな印象が強くなり、まるではちみつを思わせる甘みを伴います。
バランスが良く安心感のある味わいの#3は忙しい日常を少し緩めてくれるような優しいコーヒーです。
#3をいれてゆったりとした休日をスタートしてみてはいかがでしょうか。
MILD & HARMONIOUS
調和し広がるバランスのブレンド
細山 千恵子
店舗事業部 世田谷店店長
2013年入社
サックスの演奏をとおし音楽を学び、音楽漬けの毎日からコーヒーの世界に飛び込む。 趣味はジャズ喫茶に行き、出会った音楽を探しにレコード屋に行くこと。 コーヒーと同じくらいお酒が好き。