パパ日記

昆布とブルゴ-ニュワイン

先日北海道の真昆布をいただきました。
利尻、日高、羅臼等と同様有名な昆布で函館の方の昆布です。
産地により夫々テロワールの違いがあり、更には真昆布でも浜によるテロワールもあり、かつ毎年味が違うようです。
グァテマラの各産地、そいて各農園といったトレサビリティと同じですね。
味は突き詰めると奥行きが深く難しいので、その道のプロが必要です。

 

 

 

後藤先生の料理会でも各種だしのテースティングもしますので、だしに興味がないわけではないのですが、日本のだし文化の奥深さとは無縁の食生活をしてきましたので私には未知の領域です。日本料理を食べないですからね。でも少し試してみます。
今や、日本のかつおや昆布だしは今海外でも関心がもたれフランスのシェフも使い始めています。隠し味にはなりますね。
しかし、フランス人にはこの味は体験が少なくよく理解できないでしょう。彼らはかすかな苦みとしてとらえるようです。食は文化ですから歴史が必要です。

20140520_192912 ジョルジュ・ルーミエ2011

このだしの味は旨みと言われます、昆布にはグルタミン酸が多く含まれています。
煮干しとか鰹節はイノシン酸といわれます。
ワインの場合、この味はブルゴーニュワインにしか感じることができません。
それも素晴らしい作り手のもののみです。また良いワインが熟成した時に感じます。
ブルゴーニュの優れた作り手であるボギュエ、ルーミエ、そして私が毎年購入するグロフィエのシャンポールミュジニーの2011年を飲み比べると、フレッシュなものであるにも関わらずこの旨みを感じることができます。
ブルゴーニュの単純な熟成香は、なめし皮、土、シャンピニオン、トリフ、黒い果実等多様ですが、優れたワインにはここに旨みが入ります。
したがって、高額な金額(小売価格で2万前後、ボギュエが最も価格が高く次にルーミエ、グロフィエの順)、でも、他では体験できない香味なので購入せざるを得なくなります。

 

 

 

更にこれらのワインを10年寝かせば、日本人であればだれでも明確にこの旨みを感じることが可能となります。この熟成した旨みはワインの最高峰の香味だと思います。
ロマネコンティ社の高額なワインの味そのものがこの旨みですので、私はいつも味の素のようなグルタミンの味があるか否かで判断しています。
フランス人は、この熟成ワインの味をどのようにとらえているのでしょうか?