パパ日記

古いコーヒー本

古本屋で見つけ購入しました。

「世界のコーヒー専科」著者の高島君子さんは、木村コーヒーの取締役でコーヒー教室の室長でした。今のキーコーヒーさんですね。昭和49年(1975)が初版です。
調べたら他にも私の書庫に2冊ありました。
「コーヒー教室」という本と、「コーヒー専科」で、こちらは昭和43年が初版です。

この時代の本としては充実していると思います。
19681975年頃ですので喫茶店の全盛期でもあり、ニーズは多かったと思います。
この当時はまだ家庭でコーヒーを飲む人は少なかった時代ですので、喫茶店の開業をめざす人たちが読んだのでしょう。

 10年後の1985年には、伊藤 博さんの「珈琲探求」などが出て、少しずつ内容の充実化に向かいます。伊藤さんには晩年一度しかお会いしていませんが「あとはあなたが引っ張って行って」と言われたのを覚えています。
またバッハの田口さんの本なども多く出版されています。


1990
年には堀口珈琲を開業し、実体験の中で、本には書かれていないさまざまことを体験しつつ、1997年に初めて監修本の依頼があり、出したのが「珈琲」という本でした。この当時さまざまな本があり、それらとの差別化を図り、この本はロングセラーとなりました。

そして2000年の柴田書店「コーヒーのテースティング」という本につながります当時はスペシャルティコーヒーという言葉はまだ使用されていませんでした。
内容的にはかなり無理がありましたが、それを承知であえて書いたものです。
コーヒー業界の閉塞した環境や誤っていると感じた価値観を払拭したいと考えていました。
今となっては新しさは乏しいですが、当時のコーヒー業界には衝撃を与えた本でした。
逆に言えば、それだけあいまいで、情報がなかった時代だったともいえるでしょう。この当時、たった1枚の農園の写真さえ手に入れることができなかった時代です。
今ではネット上にあふれています。

 
反面、今は情報が氾濫しすぎていて、その選択ができなくなってしまっている時代ともいえるます。何が基本で、何が正しいのか、本来正しいものがあるのか?など混とんとし、交通整理が必要です。

堀口珈琲研究所のセミナーは、私の考える「基本のき」をお伝えしている場所となります。

基本となる幹の世界をできるだけお伝えし、様々な枝の世界と区別します。