パパ日記

シャンパンとコーヒー-5

私のカッピングセミナーにも、言葉で表現したいという人が多く訪れますが、まずは多くのよいコーヒーを体験しなから香味を言語化していく訓練をする必要があります。プロでも簡単ではありませんので、まずはよいコーヒーをたくさん体験してください。

 

 

シャンパンの香味-2
1.シャンパンは大小数えきれないくらいの生産者がありその香味は異なります。

コーヒーでいえば大農園から小規模農家までということになるでしょう。
小売価格で安くとも5000~6000円、高ければ数万円はする為すべてを飲むには資金を要しますので、高額なものはあまり飲む機会はありません。あまりシャンパンの香味については語るべきではないかもしれませんがご容赦。

 

 

 

シャンパーニュ地方とエリアは限定されていますので、その香味の差異は微妙です。
コロンビアであればウイラ県の小農家の香味の違いくらいの差異、アンティグアの30の農園の香味の差くらいとでもいえばよいのでしょうか?
われわれがコーヒーの差を見出すように、シャンパンの専門家は微妙な差異を理解できるのでしょう。

 
シャンパンにはシャンパンの基本的な香味の判断基準があるとは思うのですが、意外にあるようでない印象です。
個人的には、香りの高さ、味の明確さ、濃縮感、、熟成感、キレ、泡の持続性、泡のきめ細かさなどで評価しますが、同じフランスのバンムス、クレマンドブルゴーニュとはやはり異なります。価格が半額以下のスペインやイタリアのスパークリングは、全体的に味は軽く、奥行きが不足しシャンパンと味は異なります。
勿論イタリアのスパークリングでも6000円以上の高価なものでよいものもありますが、基本的にはテロワールと品種が異なりますのでシャンパンとは味が違い、シャンパンはシャンパンの味としか言いようがありません。
 

 

2.ブレンドで完成されたものとブランドブランで味は異なります

ブランドブランは、シャルドネの単一品種で作りますので、他の国のブランドブランも少しシャンパンに近い味になる場合もありますが、土壌や気象条件が異なりますので基本的には香味は異なります。しかし、スパークリングでもイスラエルのヤーデン(ブランドブラン)などはいいスパークリングワインだと思います。

ブランドブランの味はすっきりとし快活で、明確な輪郭があり、さわやかでありながらしっかりしたコクもあり個人的には大好きです。
ビンテージの熟成ものは濃厚な奥行きのある香味となります。

 

 

 

3.一般品とビンテージ品で異なる

ビンテージはよいブドウが収穫された年のみ作られますので、価格も高く味もよい傾向があります。多くは寝かされますので熟成した香味になります。

しかし、熟成した味(大まかには5年以上熟成後出荷)とフレッシュなもの(15か月で出荷時が飲み頃)と好みは分かれます。
サロンのビンテージなどの熟成した味は、逆にシャンパン初心者にとってはその価値が理解できないかもしれません。

それはDRCのワインの素晴らしさは多くの優れたブルゴーニュを飲まなければわからないのと同じだと思います。

コーヒーでいえば、スマトラの在来系のマンデリンやエチオピアのイルガチェフェのナチュラルG-1の良さを、又グァテマラであればアンティグア地方のコーヒーが良いということを業界の初心者やコーヒー飲用歴の浅い消費者が理解しにくいのと同じだといえるでしょう。

 

 
サロンは、濃厚で、蜂蜜、コーヒー、ヘーゼルナッツなどの複雑で奥深い味です。
その昔 某ソムリエさんが、熟成したサロンをボイラー室(今ではわかる人はあまりいませんよね)といったことを今でも覚えています。

私のカッピングセミナーで、マンデリンをおじいちゃんの古い鞄の匂いといった人がいましたがきちんと本質の香味の一部を理解していると思います。これはワインでいうなめし皮のような匂いですね。スマトラのよいマンデリンには様々な香味が宿り変化しますので人気があるのだと思います。

 

 

続く
活動日記の文章は、短時間で書き、推敲していませんので読みにくいところはご容赦