パパ日記

コーヒー生産量と消費予測

コーヒー生産量は、15-16予測で150.122.000袋(1袋60k)で昨年並みでしょうか。
ブラジルが32.9%、べトナムが19.5%を占め、この2か国で52.4%と半分以上となります。

 

 

 

世界的な消費は増加傾向で、特に日本は11-12に比べ15%も伸び8.000.000袋(輸入は7.000.000袋あり在庫が3.200.000袋)を超えそうな需要があります。
今後コーヒー需要は世界的に増加すると考えられますが、アラビカはさび病の影響、気象変動による耕地面積の減少、ピッカーの不足と人件費の高騰なども考えられ生産増は難しくなることも予測されます。
すでにアラビカとカネフォーラの生産比率は55:45になっています。
現状のNY相場は、需給バランスから比較的低めの価格でおちついていますが、今後新興国の需要が拡大していけば、生産が消費に追いつかない、もしくはハイブリッド、カネフォーラの比率が高くなることが予想されます。

 

 

 

生産量
コロンビアはさび病で壊滅的な打撃を受け7.655.000袋(11-12クロップ)と大幅な収穫減となりましたが、カスティージョの開発で13.400.000袋(15-16)に回復しています。
ブラジルは50.000.000袋(15-16)に迫りますが40%を国内消費し、60%しか種出できません。
ベトナム26.000.000袋(11-12)から29.300.000袋(15-16)に、インドネシアも8.300.000袋(11-12)から10.605.000袋(15-16)に増産傾向にありますが、全体的にはカネフォーラの生産比率が多い生産国です。

 

 

 

消費国
従来は発展途上国が生産し、先進国が消費する飲み物でしたが、最近はブラジルを中心に、インドネシア、ベトナム、中国、タイ等生産国の消費が拡大しています。
日本も7.050.000袋(11-12)から8.125.000袋(15-16)と予測されます。
また注目すべきは、フィリピンの消費量が3.660.000袋(11-12)から4.600.000袋(15-16)と1.000.000袋も伸び、アジアでは日本に次ぐ消費国となっています。

日本を除くアジアのコーヒー消費が著しく拡大し、欧米を中心とした従来のコーヒー消費から新しい市場が生まれ、変化しつつあることがうかがえます。
11-12から15-16クロップで見ると、インドネシアが2.380.000から3.090.000袋、韓国1.785.000から2.350.000袋に、ベトナムが1.665.000から2.600.000袋に、中国が1.060.000から1.925.000袋に、タイが1.060.000から1.550.000袋にその消費が拡大しています。
このまま、アジアなどの需要が増せば、コーヒー生産に大きな影響が生じると予測できます。
 

 

世界的なコーヒー消費の拡大に伴い、コマーシャルコーヒーの世界では、量を確保する必要性に伴い、価格の安いカネフォーラが増産され、あまりおいしいとは言えないコーヒーが増えつつあります。
コマーシャルコーヒーとスペシャルティコーヒーの価格差は大きくなり、消費国では大手コーヒー会社の寡占化に向い、其れとは別のスペシャリティコーヒーに特化した会社に区分されると考えらえます。今後、品質、香味や希少性の高いスペシャルティコーヒーは貴重となると推測できますので、その価格は高騰し続けると予測でき、激しい争奪が予測されます。

 

 

 

このような中で、10年後、20年後をみすえた時に、コーヒーの生産維持をどのようにすべきか?コーヒー産業の維持という観点からも見ていく必要もあると考えます。

資料)USDA