パパ日記

堀口珈琲上海店と中国市場

先日、堀口珈琲の上海店の開業のプレス発表、テープカット、取材など様々なイベントに立ち会いました。上海料理を堪能しましたが、気づいたことは日本では食べることのできない料理が多くまた異なる味付けや調理ということでした。おなじみの上海蟹にはシーズンオフでしたが。カニを剥くのは苦手で剥いてもらいました。カニ好きにはカニを食う資格がないといわれそうです。

写真右は実ではなく、鱗を食べる魚でかりかりした触感で甘いたれとマッチしていました。
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3回目の上海ですが、中国の変化のスピードは速く、日本の20年以上のデフレが世界の潮流の中で遅れていたということを再認識させられます。
日本の1か月が中国では1週間くらいの速さに相当するのではないかと感じさせます。

 

 
幸いなことに、日本のコーヒー文化はアジア圏より先進的であり、かつ堀口珈琲はスペシャルティコーヒーにおいて先駆的でしたので、尊敬を持って受け入れられている部分もありました。
更に、堀口珈琲の顧客となるのは、生活に余裕のある豊かな人たちやコーヒーマニアの方々で、ある一定の理解は得られるのではないかと感じました。
私は、実務をしていませんので、このプロジェクトに対応したスタッフに感謝しているところです。

 

 

 

中国のコーヒー消費は、アジア圏の中でも日本、韓国、フィリピン、インドネシア、ベトナムに次ぐ消費国でしたが、現在の消費増は日本における1970年代からの喫茶店の増加と消費拡大の時代と同じような状況にあります。すでにベトナム、インドネシアを抜いているかもしれません。
また、中国は雲南地方でコーヒー生産する生産国でもありますが、消費が生産を上回り、生豆輸入量の拡大が予測されています。

 

 

 

2001年の30万袋の消費から2009年までは微増でしたが、2010年から2015年までの消費の伸びは著しく260万袋に達しています。(統計上わからない部分もあり数値の裏付けはとれていませんので..)
2020年には更に増加し500万袋に達する見込みです。
このまま行けば、750万袋の日本を追い抜くのも時間の問題でしょう。
しかし、先程SDGsで書いたように、コーヒー産業のサスティナブルには大きな問題が顕在化する訳です。

 

 

アジア圏においては、コーヒーの品質や香味に対して十分な理解がされていませんので、スペシャルティよりコマーシャルコーヒーの流通の方がはるかに多いのも事実です。
しかし、ここ10年以上の中でボルドーの1級のシャトーのワインの香味を体験してきた中国の豊かな人々は、次にブルゴーニュのワインに向かうでしょう。
このことは、高品質のコーヒーへの理解へ向うであろうことを示唆します。
アジア圏の中では、中国市場がブルマンなどの過去の価値観にとらわれることなく、きちんとした品質を基準としたスペシャルティコーヒーの理解に向かう可能性が最も高いと考えられます。
そのためには、正しい品質への理解というガイド役として堀口珈琲の果たす役割は大きいと感じます。

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