産地のはなし

ルワンダ出張記 Part 1 いざ、千の丘の国ルワンダへ

ルワンダ出張記 Part 1 いざ、千の丘の国ルワンダへ

 

皆様こんにちは、こんばんは。
堀口珈琲EC事業部の島崎です。

2022年、堀口珈琲はコーヒー産地ルワンダに注目するということで、「コーヒーとSDGs」という切り口を通じて様々な記事を更新してきました。

 

■HORIGUCHI COFFEE チャンネル
『【特別企画】Muraho Rwanda!~ルワンダと出会い、深め、繋がる1年~』
『コーヒー産地ルワンダってこんな国!』
『コーヒーとSDGs 第1回 連載スタート』
『コーヒーとSDGs 第2回 SDGsって何?』
『コーヒーとSDGs 第3回 コーヒーがSDGsと関わる理由』
『コーヒーとSDGs 第4回 貧困の削減とコーヒー』
『持続可能なコーヒー生産に向けて 堀口珈琲のニャミラマプロジェクト』

■オンラインストア企画
『RWANDAful COFFEE!』

 

普段あまり知る機会のないルワンダについて、私達スタッフも学びながら、時に楽しく、時に真面目に発信してきました。

今回は、そんなルワンダ発信のなかでもとびきり新鮮な情報をお届けいたします。
今年の4月、堀口珈琲スタッフ2名が久しぶりに現地ルワンダを訪問しました。
現地の情報、コーヒーの情報、たくさん吸収してきましたので、皆様にご紹介いたします!

14日間という長期に及ぶ出張のため、記事も長編になってしまいました。
時系列順に3つのパートに分けてご紹介しますので、ぜひ一緒に旅をしている気分になって最後までご覧ください。

それでは、Let’s go!

 

出張メンバー紹介

伊藤 亮太(いとう りょうた)
株式会社堀口珈琲 取締役CFO / CSO 
大学卒業後、宇宙開発事業団(現JAXA)に10年間勤務する。2002年にコーヒー業界へ転身し、2003年に堀口珈琲に入社。以来一貫して海外のコーヒー関係者との連絡調整を担当する。2013年4月から2020年6 月まで代表取締役社長を務め、2020 年 7 月より現職。

島崎 宏音(しまざき ひろと)
株式会社堀口珈琲 EC事業部マネジャー
大学卒業後、システムエンジニアとしてSIer企業に勤務する。2016年に堀口珈琲に入社。主にEC業務を担当しつつ、店舗・製造現場を経験。現在はEC業務とともに商品企画・マーケティングを担当。

 


 

4月18日。夜も進んだ21時。

成田空港ターミナル1の最終便に乗り込みいざ出発です。

チケットカウンターでは新型コロナウィルス対策の一環として海外渡航用の陰性証明書やルワンダ政府の規定に基づいた書類など、平時よりも提出書類が多く水際対策の徹底を実感しました。
ここで不備があると出国できないため、本出張で一番緊張した瞬間かもしれません。

 

 

エチオピアの首都アディスアベバにて乗り継ぎです。
フライト中はずっと夜だったので、残念ながら景色は楽しめず。

空港は広大な空間に様々な店舗が並び比較的綺麗な印象でした。
島崎は人生で初のアフリカ上陸。加えて、コーヒー発祥の地エチオピアということでだんだんとテンションが上がってきます。(いつか乗り継ぎではなく訪問を!)

 

 

ブルンジの首都ブジュンブラで給油と乗客の一部入れ替えを行い、いよいよ目的地ルワンダへ最後のフライトです。

フライト中、ルワンダ上空から下の景色を見ることができました。よくルワンダは「千の丘の国」と表現されますが、「千では到底足りない」と実感します。
万、数万の大小の丘がひしめき、平地がほとんど見当たりません。

いよいよ現地が近づいてきたことを実感します。

 

 

ついにルワンダの首都キガリへ到着。

入国時に受けたPCR検査と抗原検査の結果は専用のウェブサイトで確認します。
個人にユニークコードが発行され、出国時の対応にも使用されます。ここが意外でした。

ルワンダの産業は現在農業や林業が支えていますが、政府の方針としては将来的に観光業やIT分野の発展を目指しているとのこと。その施策を実際に体験できました。

 

 

さっそく、ホテルの送迎で宿泊先へ向かいます。

ルワンダ独自の言語としてはキニャルワンダ語がありますが、近年英語教育にも力を入れていて、都市部を中心に英語を話せる方が多くいらっしゃいます。これも観光業に力を入れている一環でしょうか。
運転手の方も英語でコミュニケーションが取れました。

着いた日は暑く、彼曰く「ここ最近で一番暑い日」とのこと。
それでも25度程度で湿度もそれほど高くなかったので不快感はありませんでした。日本の高湿度の真夏日に比べればむしろ涼しいくらいです。

また、ルワンダはアフリカで一番治安が良い、と運転手。実際に出張中危ないと感じた場面は一度もありませんでした。
「ATMでお金を下ろして何も気にせず歩けるのはアフリカでルワンダだけだぜ!」と豪語していました。

その日は検査結果が出るまでホテルで待機。

明日以降の日程に備え早めに休みます。

 


 

翌朝

陰性を確認後、本日はキガリ市内の視察です。

農地訪問が最大の目的ですが、街歩きや文化財を訪問することで、その国の特色や国民性など色々な角度からその国を理解することができると思いますので、こちらもとても大切です。(もちろん仕事です)

では、行ってみましょう!

ここからは現地での滞在中アテンドをしてくださる古賀さんと行動を共にします。

 

古賀聖啓(こが まさひろ)
特定非営利活動法人(NPO法人)「コーヒー生産地と協働する会」代表

 

 

タクシーを手配し、各ポイントを巡ります。

残念ながら現地は雨季、時折雨に降られました。雨季と聞くとやまない雨の印象ですが、実は終日雨が降ることはほとんどなく、突発的に降ってまた止んで、が数回あるかないか程度だそうです。

 

 

まず訪れたのは「キガリ虐殺記念館」。

キガリ市内にある「ルワンダ虐殺」を扱った記念館です。
無料で入館できますが、入り口には寄付を募る箱が用意されていました。

「ルワンダ虐殺」についての歴史的背景や内容は割愛しますが、政策や国民性にも深く関わっているため、ルワンダという国を知る上では避けては通れないと感じます。関連する書籍や映画もたくさんありますので、ご興味のある方はぜひ調べてみてください。

これはたった28年前のできごとです。そのため行程中訪問した農家では、虐殺で家族や隣人を亡くしたという方が非常に多くいらっしゃいました。この内戦は農地の荒廃にも大きく影響し、政治や経済が大きく混乱しました。コーヒー産業はそんな状況から国を立て直すための大きな柱として位置づけられています。

 

 

次に訪れたのが「ニャブゴゴバスターミナル」です。

ルワンダ屈指のバスターミナル。まさに陸の玄関口といったところでしょうか。
国内国外問わず多くのバスの起点終点となっており、たくさんの人が行き交う賑やかな場所です。そのため、それを狙ったサイクルタクシーやバイクタクシーが所狭しとスタンバイしています。

 

 

昼食は雑居ビルの中にあるレストラン(というか食事ができるただの空間というか)でとることに。まさに“現地感”を味わうにはもってこいの場所です。

 

 

このメニューはこのような食事処では一般的なルワンダ飯とのこと。大量です。

基本的に食事はイモや豆類、ご飯、バナナが中心でした。
慣れてくるとそれが味気ないのか、レストランにはキニャルワンダ語でルワセンダ(通称ピリピリ)という激辛ソースが置いてあることが多く、これで味を変えながら食べるのが一般的だそうです。

コーヒーを注文したら、なんと水筒に入って出てきました。
味は水出しならぬお湯出しで淹れたようななんとも言えない味。おそらく、この水筒には以前ジンジャーティーが入っていたはずで、生姜風味が強すぎて残念ながらコーヒーではありませんでした。

ちなみにコーヒーを飲む文化は都市部の一部のみで、地方の方や農家ではまず飲まないそうです。

 

 

その後は街を散策。

近代的な商業施設やイスラームの方が多く住んでいるエリアなどを回り、帰路につきました。

なんとも刺激的な1日を過ごした活動初日。

 

 

明日からの産地訪問に備えます。

 

>>Part 2『北部・西部探索』へ

 

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